学習塾という現場で小学生を15年指導していて、意外と小3になって国語の成績がガタンと落ちるケースが多く、そこで相談にいらっしゃる方や、小3時に立て直せずに学年が上がってしまい国語の苦手意識が固まってしまうケースを多く見てきました。
小3の壁・・・はローマ字だけ??
小3の壁という言葉をネット検索すると、いくつか記事がありました。
読んでいくと
今までは何でも話してくれたのに、急に学校のことや友達のことを話してくれなくなる
算数や国語で思考力を問われる問題が増え、難易度が高くなる
というのが理由として書いてありました。
しかし、国語という点で読んでいくと
ローマ字で苦労する
これしか指摘されていない記事ばかりでした。
実は、小3から「こくご」が「国語」になるのが最大の壁!
学校現場でもネットの記事でも指摘がないのが不思議ですが、塾業界、いや少なくとも私の塾では
小3の国語になる壁は相当意識して指導しています。
今回は具体的に小1・小2の「こくご」と小3の「国語」の違いをご紹介します。
いままでの「こくご」のもんだい
小3以降の「国語」の問題
(著作権の都合などがあるので、手書きにしました)
国語の文章問題の【質問部分】が大きな壁になっているんです
2つの問題を比較してみてください。
この違いが、急に、学校でも説明なしに訪れます。
小1・小2のころは「同じような文を探しましょう」問題だと思ってやっていた子には異次元すぎますよね((+_+))
ぜひ、お母さん(もしくは塾の先生)にやってほしいこと
まず、小3以降の国語の文章問題では

文章をちゃんと読みなさい!
という指導(指導と言えるのか?)はやめてほしいです。
これまでの経験上
問題文(文章の方)が読めていないという子は皆無です。
なので、一度、点数がわるかったテストや、分からないと言っている問題を見てください。
問題というのは、問いの部分です。
(私は分かりやすく、質問と呼んでいます)
答えたい内容は分かっている。けど、答え方が合っていない。
これが最大の理由であることがほとんどです。
「質問」部分の方が大事だと教えることが重要!
学校がそう教えているのか分かりませんが、国語の文章問題の本文(文章部分)に重点が置かれすぎています。
「質問」部分の指導はおろか、そっちをしっかり知識を持って対応しないといけないという指導はほとんどないのが現状です。
これは何も小3に限ったことではありません。
日常会話レベルでも「質問」の条件を無視しているケースは散見されます。
例

苗字は何ですか?

鈴木ゆか。○○小学校3年生です!
みたいな会話になっていませんか?
聞いているのは「苗字」ですよね。
こういうとき「あ、たぶん初対面だし名前を聞いているんだろうな」という雰囲気で理解していると、フルネームで答えたり、必要ないのに学校名や何やらを言ってしまうんです。
国語の質問部分も、上の会話で「苗字って何?」を知らないと答えられないのと同じで「知識」がないといけません。
厳選!小学生の【質問部分】の知識一覧
Q&A方式にしてみます。
こう聞かれたら、どう答えるか・・・分かりますか??
Q1:「なぜですか?」「理由を答えなさい」という問題は?
A1:「~だから」という終わり方で答えないといけない。
Q2:「抜き出しなさい」という問題は?
A2:文章に書いてある、そのまま何も変えずに必要なところだけ書き写す。
Q3:「一文」という問題は?
A3:文は「。」で終わりになるので、「。」の次から「。」までが一文。「、」を境目にしがち。
Q4:「部分」という問題は?
A4:一文ではなくて、文の途中から、必要なところだけ答える。
Q5:「文章中の言葉をもちいて(使って)」という問題は?
A5:文章に書いてあるのをそのまま抜き出すと、答え方(特に文末)が変になるので、そこを質問に合わせて変える。
最後に、塾長が実践している「国語の文章問題指導法」を1つ
ここまで読んでいただいた方にとっておきの指導法を1つご紹介します。
これは家でも誰でもできる簡単な方法です。
実は、小中学生の国語の文章問題が苦手(正解しない)子の多くは
文で書けない
だけで
口頭では言える
という子がほとんどです!
文章問題の点数が悪い=読解力がないと嘆いている保護者の方や指導者の方

これ、会話で質問されたと思って、言葉で答えはこんな感じかな?と思う答えを言ってみて。
こうやって聞いてみてください。
やってみると分かります。
意外と「言っていることは」合っているんです。
なので、ますは言わせてみて
『うんうん!それで良いよ!じゃぁ、その今言ったように答えを書いてみ』
とか
『今言ったことで合ってるんだけど、あとは質問に書いてあるところに合わせて書いてみようか』
と促すと驚くほどバシッと正解が出ます。

困ったら、実際に誰かに質問されたと思って、頭のなかで答えを言ってみ
これが生徒の頭のなかで出るようになると一気に正解率は上がり、今後、問題文が難しくなったとしても、苦労せずに正解を出していける子になると思います。

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